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書籍:マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版](著者:P・F・ドラッカー) より

〜 マネジメント - 基本と原則 [エッセンシャル版] (著者:P・F・ドラッカー ) 〜
基本と原則は、状況に応じて適用すべきものではあっても、断じて破綻してはならないものである。

日本の読者へ
日本では企業も政府機関も、構造、機能、戦略に関して転換期にある。
そのような転換期にあって重要なことは、変わらざるもの、すなわち基本と原則を確認することである。
そして本書が論じているもの、主題としているもの、目的としているものが、それら変わらざるものである。

 (中略)

それらの経験が私に教えたものは、
第一に、マネジメントには基本とすべきもの、原則とすべきものがあるということだった。

第二に、しかし、それらの基本と原則は、それぞれの企業、政府機関、
NPOの置かれた国、文化、状況に応じて適用していかなければならないということだった。

 (中略)

そして第三に、もう一つの、しかもきわめて重要な「しかし」があった。
それは、いかに余儀なく見えようとも、またいかに風潮になっていようとも、
基本と原則に反するものは、例外なく時を経ず破綻するという事実だった
基本と原則は、状況に応じて適用すべきものではあっても、断じて破綻してはならないものである。

ところが私は、当時、成功している経験豊かな経営者でさえ、それらの基本と原則を十分把握していないことに気づいた。
そこで私は、数年をかけて、マネジメントの課題と責任と実践に関わる基本と原則を総合的に明らかにすることにした。

 (中略)

読者におかれては、自らの国、経済、産業、事業がいま直面する課題は何か、問題は何か、行うべき意志決定は何か、
そしてそれらの課題、問題、意志決定に適用すべき基本と原則は何かを徹底して考えていっていただきたい。

さらには、一人の読者、経営者、社員として、あるいは一人の知識労働者、専門家、新入社員、学生として、
自らの前にある機会と挑戦は何か、自らの拠り所、指針とすべき基本と原則は何かを考えていただきたい。

 (以下略)

ドラッカー氏はマネジメントの分野に原則があることを知り、それに反すれば組織は破綻するという事実に気づいていた様子です。
そして原則を知ったドラッカー氏は、回りの経営者たちが原則を把握していない状況を見て、原則を明らかにする取り組みを始めた模様です。

実のところ、私はドラッカー氏の著書を重要視していませんでした。
というのも、原則発見者である私から見れば、ドラッカー氏の著書には当たり前のことしか書かれていなかったからです。

しいて言えば、原則に沿った事柄が書かれていると言えばピッタリの表現だと思われます。
つまりは、これからマネジメントに関する原則を学ぼうとしている人には役に立つ書だと言えるのでしょう。

実際には原則はあらゆる物事・分野に隠れています。
ドラッカー氏はマネジメントの分野に潜む原則をまとめていたと言えますね。

ところで最近(2010年中頃)、日本では『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』が売れているようです。
現在100万部を突破していて、アップルストアでも売れているようです。