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書籍:隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密より

〜 組織管理者の必読書:隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密 〜
「普通の人」を「最強の戦力」にする「秘められた価値観」とは?

経営慣行(P.244)
デニス・バッケ、ロジャー・サントをはじめ、AESのリーダーたちは、
経営慣行とは核となる原則や価値観に根差していなければならないと信じている。
そうでなければ、「単なる『手法(テクニック)』にすぎない」というのだ。

重要なのは、「何をするか」よりも「なぜするのか」である。
AESの経営慣行は、本書で紹介している企業とさほど変わらない。
いずれも互いに刺激し合いながら、価値観や原則に生命を吹き込んでいる。
統一性のある経営を実現するのに役立っている。


すべての社員の持てる真価を存分に引き出す(P.339)
私たちがここに提示したいと考えているものはずっと控えめな提言である。
「人が一番の宝、企業は人なり」という表現には、字面以上の深い真実が隠されていると確信している。
その真実とは、「社員の内に秘められている真価をどれだけ引き出すことができるかによって、会社の運命が決まる」というものである。

このことは知的資本や知識が次第にその重要性を増している世界にこそ当てはまる真実である。
たいていの組織はこの価値を捉えていない。私たちが詳述した各社はこのミステリーをライバルより上手に解いた。


似ていて非なる会社(P.359)
サウスウエスト航空のことが話題になると、ピープル・エクスプレスを思い出す人が多い。
この会社は見たところ、哲学、ビジネスモデル、社員の待遇はサウスウエストによく似ている。
しかし、無残にも失敗。結局、現金不足で破産寸前になり、フランコ・ロレンツォ・アンド・テキサス・コーポレーションに買収されてしまった。

 (中略)

結局、両者の違いは、ピープル・エクスプレスはその独特の経営哲学と経営のアプローチについて言葉を飾るだけだが、
サウスウエスト航空は価値観にのっとり、信奉する経営の原則に沿って、業務運営が行われているという一時に帰する。

言葉は行動の代替にはならない。企業の違いについて考えるときには、経営者がどういうことを言っているかということだけではなく、
会社がどのように運営されているか注意深く観察するべきである。業績を左右するのは実体である。


これらの会社が成功する理由(P.373)
全社員の才能を活用するという点で、本書で概観した企業はいずれも大変に成功している。
すでにお分かりの通り、これらの企業は社員参加、ロイヤルティ、楽しむセンス、
平均より低い社員離職率、平均を上回る財務実績がその特徴となっている。

 (中略)

これから先において、これら立派な企業に好ましくないことが起きたとしても、
これらの企業は、学ぶべき素晴らしい事例であると私たちは考えている。
これらは社員の中に秘められている価値を引き出し、解き放つにはどうすればいいかを示すシステム(経営方式)を開発したからである。

これらの企業の将来の業績がどうであろうと、そのシステムが強力であることに変わりはない。
ほとんどの企業に広く応用することができる点で、これらのシステムは有効である。
あらゆるビジネスが知的ビジネスであり、一人一人の人的資本が経済的成功に不可欠になっている今日の世界にあって、
人材を誘致し、社内に引き止め、活用する能力が競争力になるのは当然のことである。

 (中略)

情報の共有には非常に多くのメリットがある。
アリを例にとって説明しよう。アリはすばやく餌を探し、現場の危険に反応する。
アリの場合には意識的というよりは本能的なものであろうが、大筋は同じだ。現場での適応性は迅速である。

デニス・バッケは
「自分より頭のいいCEOは何人もいるだろうが、AESの全社員一万人が集まれば明敏にして賢明、どんなCEOにも勝る」と言ったことがある。

絶えず変化する世の中にあっては、真のメリットとなるのは組織内のみんなのアイデア、情報、創造性を結集し、活用する能力である。
そのためには、進んで責任を引き受けることを根拠に採用された社員、
教育訓練されていて能率よく行動できる有能な社員、
すばらしい意志決定ができるよう情報を与えられている社員、
既知の情報を活用し他人に質問するよう奨励する組織に配属された社員がいなくてはいけない。
このように組織された企業は序列、規則、責任転嫁の泥沼に足をすくわれている企業を凌ぐ業績をあげる。


組織モデルから組織的行動へ(P.379)
全社員のエネルギーとスキルを爆発させても、よくならない会社はまれである。
すべての社員の心と頭を魅了することによって非凡な成果を上げることは、
限られた企業にしかできない、あるいは許されないことではなく、まして何か特別のマジックが必要なわけでもない。

終始一貫、整合性ある哲学と一連の慣行が必要ではあるものの、
必要な処置を取る勇気と叡智あるどの企業にも、どのリーダーにもおびただしい報酬と利益が潜在的に用意されているのだ。

上の文章の一部の言葉を置き換えることで、次の文章を記しておきます。

すべての人間一人一人の持てる真価を存分に引き出す

「人が一番の宝、人間社会は人なり」
人間一人一人の内に秘められている真価をどれだけ引き出すことができるかによって、人間社会の運命が決まる」


隠れた人材価値―高業績を続ける組織の秘密レビュー

本書の結論部を紹介させて頂くことにしました。詳細を知りたい方は手にとって読んで頂ければ幸いです。
以下の3冊を含めて、経営者にとっては必読書であると思われます。

7つの習慣―成功には原則があった!レビュー

ビジョナリー・カンパニー 2 − 飛躍の法則レビュー

稲盛和夫の実学 - 経営と会計レビュー

原則の観点から考えれば、どれも当たり前のことが書かれていると言えるでしょう。