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週刊東洋経済 2002/1/19 発売号
特集 不屈の経営者21人の神髄 P36より

どん底からの復活を果たす 〜 株式会社アトラス 岩田松雄 社長 〜
トップ自らが範を示せ。経営の原則は業種を超えて同じだ。

空前のプリクラブームを仕掛けたアトラス。だが、ブーム終焉とともに経営危機がささやかれるほどに凋落。
オーナーの原野直也は、日産自動車、ジェミニコンサルティング、日本コカ・コーラを渡り歩いた岩田松雄に再建を託した。
2000年6月に私がこの会社に来たときは、はっきり言って経営の「ケ」の字もなかった。
誰がどのように意志決定をしたのかも不透明で体系的な人事システムもなかった。
社員には負け犬根性が染みついていて自分の会社を卑下する有様だった。
こりゃ大変だなと思いましたね。
私が最初に着手したのは玄関口をきれいにすること。
ゴミ屑が散らばっているので注意したのですが、なかなか改善しないので自分で掃除した。
するとゴミ屑を捨てる人がいなくなりました。
トップ自らが範を示す、そうすれば会社は変わります。
人事にも手を入れた。それまでの4人の取締役に退任してもらい、
外部から1人招聘した。4段飛びの抜擢人事も実行した。
誰を選ぶかはトップの重要な仕事です。
不公正な人事は社員のヤル気を低下させます。
3期連続の営業赤字と永らく低迷していた業績は、
2001年9月中間期で4億7000万円の営業黒字に転換した。
競争力のない古いプリクラの在庫を売っては、
1台当たり20万円の赤字を出すという悪循環に陥っていた。
そこで前期末に在庫を一掃し、新しいプリクラを発売。
コンピュータ画面上で写真に落書きができるなどの付加価値を付けた。
生産体制も見込み生産から受注生産に転換、無駄な在庫を排除した。
おかげでプリクラ事業は黒字化を果たしました。
過去の処理を終え、現在・未来のことを考えられるようになりました。
来期には主力ゲームタイトル「真・女神転生」の最新作を投入します。
ゲーム業界はまったくの門外漢でしたが、経営の原理原則は業種を超えて同じだなと感じています。

ここに原則の一例ということで、経営の原則に言及している資料を載せてみました。
多少古いですが、大変価値のある資料と思いまして、ここに原文を引用という形で載せておきます。

感謝の意を込めて週刊東洋経済の宣伝を・・・(長期間の購読の場合は40%offの価格になるようですね。)
http://www.toyokeizai.net/shop/magazine/toyo/

先日テレビで拝見しましたが、現在、岩田松雄氏はスターバックスコーヒージャパン(株)のCEOになっているようです。(2010年3月5日追記)

リンク1:業界が違っても物事の原理原則は同じ(プレジデントビジョンのメールマガジンバックナンバーより)

リンク2:社長チャンネル:岩田松雄(社長テレビ・メディアより)


経営に関するお薦め参考書籍

稲盛和夫の実学 - 経営と会計 著者:稲盛和夫(京セラ名誉会長) レビューを読む

前例がない。だからやる! 著者:樋口広太郎(アサヒビール名誉会長)

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参考文献

その2:会社をつぶす社長は80%の”原理原則”を知らない。★★★

その6:原則は自明的な自然の法則といえます。★★★★★

その9:あらゆる物事には原理・原則が存在し、まずはそのことを知りなさい、学びなさい★★★★